PayPayのスキャン支払いをできるだけスマートに利用する

※how toに見せかけた日記です。

PayPayのスキャン支払い(QRコードを店側ではなく支払う側で読み取る方式のあれ)をコンスタントに使う場面が出てきたので、できるだけ素早く支払う方法がないか、いろいろと試してみました。が、結論としてはそんな都合のいい方法は見つからず、まあそうだよな...という感じに落ち着いてしまいました。

全盲にとってのキャッシュレス決済

全盲の人とキャッシュレス決済は比較的相性が良いと思っていて、

  • 小銭を探し出す時間を短縮できる(これがかなり大きい)
  • 支払った正確な金額が紙切れ同然のレシートではなく明細などの履歴から確認できる
  • 上記に関連して、これはそうそう起こらないことではあるが、例えば紙幣を間違えて支払いすぎてしまった場合に気づかないといった事態も避けられる

といったメリットがあります。そういったこともあり私は可能な限り現金での決済をしないようにしているのですが、日常生活を送る中でほぼ唯一コンスタントに現金を使わなければいけない場面がありました。それが、出社時昼食の弁当を購入する際の決済です。コンビニなどに行けば現金を使わずに済むのですが、その弁当が割と安く、美味しいのでよく購入していました。ただ、どの弁当に関しても金額は同じで、1円単位のような細かな決済は発生せず、財布には50円以下の硬貨を入れないようにしていたので、比較的スムーズに現金を出すことができていました。

先日弁当を購入しようと列に並んでいると、例の決済音がかすかに聞こえたような気がしました。自分の番が来た時に確認してみると、やはりPayPayに対応したということでした。ただ、小規模店舗あるあるですが、対応しているのはバーコード支払い(支払う側が提示したバーコードを店側で読み取る方式)ではなく、スキャン支払いでした。私がスキャン支払いをしようとすると、以下のようなステップを踏む必要があります。

  1. 端末のロック解除
  2. PayPayアプリを探して開く
  3. [支払い]からコード支払いを選択
  4. スクリーンカーテンをオフにしてお店の人に画面を見せつつQRコードを読み取る(場合によってはこの際QRコードを近づけてもらうなどする必要がある)
  5. 支払う金額を入力
  6. 金額をお店の人に確認してもらいつつ支払いを完了する

どう考えても現金を出すほうが楽なのですが、この弁当をPayPayで購入できれば現金の使用頻度をかなり減らすことができます。ただ、弁当を買うときには割と列ができていることも多く、あまり時間をかけたくもありません。ということで何とかしてPayPayでできるだけ素早くスキャン支払いが行えないかいろいろと試してみました。

1日目:とりあえず突撃する

PayPayでスキャン支払いの画面を表示させる方法は確認済みだったので、とりあえず特に何も考えず突撃することにしました。まあ数か月前別の飲食店でスキャン支払いでうまく決済できたし、VoiceOverの基本的な操作にはそれなりに慣れているので何とかなるんじゃないかということで。

その日はiOS 17が公開された日で、あまり挙動について把握できておらず、それがいけませんでした。iOS 17では、マスク越しにFace IDでロック解除すると、なぜか従来とは違い、触覚フィードバックが伝わらず、お店の人に購入する弁当を伝えたりしつつロック解除をしているときに触覚フィードバックがないことにあわててしまい、割ともたついてしまいました。後ろにも人がおりあまり待たせたくもなかったので、最終手段としてお店の人にすべてを丸投げしようとしたのですが、「使ったことがなくてよくわからない」と言われてしまい、最終的に後ろに並んでいたお兄さんに操作してもらい購入することができました。

2日目:ある程度準備をして突撃

二日目はいくつか事前に準備を行いました。まず、これまで適当に配置していたPayPayアプリをDockの端に移動し、できるだけ確実に、素早くアプリを起動できるようにしました。

そしてもう一つ、PayPayアプリはアイコンを長押ししたときに表示されるメニューから[スキャン支払い]を選択でき、こうすることで[支払い]画面を経由せずにコード読み取り画面を表示させることができる(1日目の帰宅後にいろいろ触っているときに気づいた)ので、この方法を使うことにしました。さらに、画面を確実にお店の人に見てもらいつつVoiceOverを操作できるよう、片耳にイヤホンをつけた状態で操作しました。結果的には、若干もたついたものの、現金を出してお釣りをもらうのと同等か若干遅い程度の時間で購入することができました。

3日目:イヤホンなしで突撃

イヤホンをわざわざつけるのは面倒なので、上記の設定などは行った状態でイヤホンをつけずに操作しました。金額入力時などにVoiceOverの音声を聞くために端末をこちら側に向ける必要があり、イヤホンをつけた状態と比べ若干時間はかかってしまいましたが、操作に慣れたこともあり現金での購入よりも若干遅い程度の時間で購入できました。

結局一番早く購入するならイヤホンをつける、それが面倒ならイヤホンをつけずに支払う、ただその場合若干購入完了に時間がかかる...といった感じで、まあそれはそうだよなという結論に落ち着きました。それと、コードの読み取りに時間がかかってしまうことを懸念していたのですが、これは適当にカメラを向けても素早くスキャンすることができ、ネックにはなりませんでした。現金で払うか、PayPayのスキャン支払いを使うか悩ましいですが、それなりの速さで決済できることが分かったので、なんだかんだPayPayを使う頻度が増えそうです。