ThinkPad X260 を修理に出したお話

ディスプレイが写らなくなったThinkPad X260 を、Lenovo Eservice経由で修理に出したというお話。特に何か面白いことがあったというわけではないけど、なんとなくまとめてみようと思う。

いつの間にかディスプレイが写らなくなってた

ThinkPad X260 を今年の3 月に手に入れた僕は、どや顔で諮問認証を使ったりしつついろいろな場所で楽しく遊んでいました。キーの配置にも慣れてきたころ、PCを晴眼者の方に見せることがあり、そこでディスプレイの不具合が判明しました。
具体的には、ディスプレイに縞模様が入ってしまい、何も表示されなくなっていました。無理だろうと思いつつ、BIOS の画面を出したり、ディスプレイに関する設定をいろいろと確認したりしたのですが、やはり問題は解消しませんでした。
問題の原因がほぼ間違いなくハード的なもので、さらに保障期間内でもあったので、修理に出すことに。ディスプレイ以外で特に問題はなかったので、PCは夏休み中に修理に出すことにしました。

Lenovo Eserviceで修理依頼

Lenovo Eservice を使うと、Lenovo 製品の修理依頼や修理状況の確認をWeb 上で行うことができます。

アカウント作成

まず、サービスリクエスト(修理依頼)を出すために必要なアカウントを作成します。これは、氏名やメールアドレスなどの必要事項を入力していくだけなので、問題なくすぐに作成することができました。

製品登録

次に、修理に出す製品をアカウントに登録します。作成したアカウントでログインすると、製品登録を行うことができます。これが少しだけ厄介で、PCのマシンタイプの最初の4桁とシリアル番号を入力する必要があります。マシンタイプやシリアル番号が記載されたシールがPCに貼られているらしいのですが、これがわからない場合でも調べることができます。コマンドプロンプトを開きそれぞれコマンドを実行します。
マシンタイプ…wmic csproduct get name
シリアルナンバー…wmic bios get serialnumber
ちなみにこの製品登録、テンプレートにしたがって書かれた.txtファイルや.xlsファイルを作成することによって、複数の製品を一括で登録することもできるそうです。すごい。

サービスリクエストの作成

製品登録が完了したら、ようやくサービスリクエストを作成することができます。サービスリクエストの作成も、必要事項を埋めるだけなので、それほど難しくはないと思います。

引き取り日程などの調整

サービスリクエストの作成が完了ししばらくすると、サポートから修理時の注意事項や、修理中のデータの削除についてや、PCの引き取り日程を確認するメールが届くので、必要事項を返信します。
引き取り日程が決まれば、こちらですることはもう特にありません。業者がPCを引き取りに着てくれます。梱包も業者がやってくれるので、こちらで特別な準備をする必要はありません。

修理状況の確認

修理状況の確認は、Eservice のサービスリクエストページで行うことができます。

X260 が帰ってきた

X260 は、引き取られてから 1 週間もしないうちに帰ってきました。1 ヶ月程度は覚悟していたので、この速さには驚きました。液晶パネルが交換され、無事に問題も解消されました。よかったよかった。
ひとまず、ディスプレイの問題が割とスムーズに解決されたのでよかったです。それと、問題が発生したのが保障期間内で救われました。何がきっかけで問題が生じたのかはわかりませんが、今後はより丁寧にX260 で遊ぼうと思います。

近況

本当は、4 月中にエントリーを書きたかったのですが、気付いたら4 月が終わっていました。なんとなく、去年の同じ時期に書いた「京都に引っ越した」というエントリーを見返してみたら、日付が5 月17 日になっていたので、去年も大体同じような時期に同じようなことを考えていたんだなということがわかりました。

つくばに引っ越した

ということで、4 月から大学進学のためつくば市に引っ越してきました。筑波大生にまぎれて、隣の大学でひっそり暮らしています。引っ越してからの最初の1週間は、周りの人ともなかなか話すことができなかったり、大学内の施設の位置関係がわからず迷いまくったりと、とても悲惨な感じでした。ただ、2週目に入ったころから、少しずつ環境にも慣れて、周りの人とも話せるようになり、いっきに大学生活が楽しくなりました。
最近では、周辺の施設の位置関係を把握するために、全盲の友人と大学周辺やつくばセンター周辺を歩き回ったりしています。全盲の人と歩くことによって、周囲の音や雰囲気などといった、弱視の人や晴眼者の人は普段意識しないような情報を共有しあうことができたりしてとても面白いです。
この1 か月を振り返ると、本当に密度の濃い1 か月だったと思います。今後も、これまでの環境ではできなかったような様々なことに挑戦していきたいです。

2015年のまとめ

あけましておめでとうございます。新年が始まった実感が全くわかないので、とりあえず 2015 念をざっと振り返ってみようと思います。

視野を広げられた2015年

別に実際に物理的に視野が広がったわけではありません。2015 年は、大学進学のために、京都府立盲学校に入学し、初めて長期間実家を離れて生活していました。入学したころは、将来への不安や、新たな環境での生活に慣れることで精いっぱいで、精神的にあまり余裕がない時期が続きました。ただ、徐々に生活に慣れていき、友人と話したりする中で、今の環境でしかできないことをしていこうと考えられるようになりました。
京都でできたことの中でも印象に残ることの一つが、単独での行動範囲を広げられたことです。コンビニや郵便局に行ったり、一人で外食したりすることができるようになりました。こうしたことが単独でできるようになれたことは、素直にうれしく思っています。ただ、その一方で、このようなことはもっと早い段階でできていなければいけなかったことだとも思います。実家での生活の中で、どれだけ人に頼っていたかを今更ながら実感しました。単独での行動範囲を広げていく中で、今の自分ができないことや、足りないものが何なのかがはっきりしてきました。
そして、この1 年間で最も大きかった出来事が、大学に合格したことです。2014 年度に大学入試に失敗し、自分の目標を達成するために、どうしてもあきらめられず、京都府立盲学校に入学しました。正直、今回の入試で失敗した時のことは、合格が決まるまでほとんど考えられずにいました。それだけ大学に進学したいという思いは強く、その思いが空回りしてしまうことも多くありました。そんな中で、先生や友人、家族にサポートしてもらいながら、無事に合格することができたことは本当にうれしかったです。

2016年の目標

2016 年は、京都での生活の中で見えてきた、自分に足りないもの、できないことを確実に改善していきたいです。また、大学という環境を生かしてできることについてより具体的に考え、より多くのことに挑戦していきたいです。

全盲の歩行初心者がナビゲーションアプリの徒歩ナビ機能を使ってみた話

IBM 視覚障がい者を屋内外の区別なく快適にナビゲーション(技術研究所内に常設体験施設を開設) - Japan
このプレスが発表されたのが今年の7月なので、かなり今更感がありますね…。なんか、以前からビーコンを使ってどうこうというような話はなんとなく出ていたと思うんですが、ここまで具体的な動きがすでにあるというのには驚きました。
仮に駅構内にこのシステムが設置されれば、視覚障害者が鉄道をより利用しやすくなるような気がします。課題は多くありそうですが、僕が生きている間には、こういった技術の恩恵も何らかの形で受けられるのではないかと思います。
では、2015年現在で、視覚障害者、特に全盲の人々が、初めて訪れる場所を歩くことは不可能なのかというと、必ずしもそうとは言い切れません。といっても、僕自身そのような経験をしたことがないので、あまり具体的なことは書けません。ただ、訪れたことのない場所にも積極的に出かけている人はたくさんいます。
そのような人たちが移動するときに利用するものの一つが、iOSのマップや Google Maps、ナビタイムといったナビゲーションアプリの徒歩ナビ機能です。先ほど書いたように、僕は完全に一人で全く知らない場所へ出向いたことがなく、実際にこのようなナビゲーションアプリがどの程度使えるのか以前から気になっていたので、検証してみました。
今回は、iOSに標準で組み込まれているマップ、Google MapsNavitime の徒歩ナビ機能について、ナビゲーションの正確さやわかりやすさ、おおよそのバッテリー消費量についてそれぞれ検証してみました。場所は、検証に集中できるように、普段歩いている学校から、寄宿舎までの道中にある天一までを歩いてみることにしました。特にナビゲーションのわかりやすさに関しては、かなり主観的な意見になってしまいそうですが、あえてそのまま書こうと思います。

iOSのマップ

まずは iOS に標準で組み込まれているマップです。天一の 10 mくらい手前まで案内してくれました。これは、iOS のマップに限らず、どのアプリに関しても共通していました。音声での経路案内は、一度の案内でかなり先の経路まで案内するときがあり、場所によっては、一度案内を聞いただけでは道順を把握しきれないような気がしました。
とはいえ、画面にも経路が表示されているので、VoiceOver で不通に読ませることができます。ただ、そのためには立ち止る必要があり、場所によってはこの方法は使えません。iOS のマップは、事前に経路を確認するのには使えそうですが、歩くときに使用するのは厳しいような気がします。バッテリーの消費量は、10%程度でした。

Google Maps

次は Google Maps です。経路案内の中で、目的地がどの方向にあるのかや、交差点などへの距離を具体的に示してくれたので、とてもわかりやすかったです。
ただ、「北大路通に向かって北に進む」といった案内もあり、このような案内は、事前にある程度周辺の地理が頭にないと理解するのは難しいと思います。とはいえ、案内は全体的に分かりやすく、事前のルート確認だけでなく、実際に歩く時にもかなり使えるのではないかと思います。バッテリーの消費量は、iOS のマップと変わらず 10%程度でした。

Navitime

Navitime の徒歩ナビ機能は、全盲の方からかなり良い評判を聞いていたのと、以前に晴眼者の人と一緒に歩いた時、試しに使ってみたところ、かなり正確に案内していたので、今回一番期待できそうなアプリでした。Navitime の徒歩ナビ機能は有料ですが、初めての利用では1 か月間無料で利用することができます。その後は、月単位の契約では400円かかります。
まず、ほかの二つのアプリと大きく違っていたのが、設定項目が充実していることです。歩行速度を選ぶことができたり、屋根の多いルートや、階段の少ないルートを優先して案内するといったカスタマイズをすることができます。
経路の案内に関しては、具体的な距離が案内されるのはもちろん、交差点の名前やわたる方向、場所によっては坂道があることを案内してくれたところもありました。全体的にとてもわかりやすく、事前のルート確認だけでなく、実際に歩く時にも使用することができると思います。バッテリーの消費量は 7%程度で、ほかの二つのアプリと比べると少なかったです。

まとめ

今回初めて様々なアプリの徒歩ナビ機能を使って一人で歩いて感じたのは、それぞれわかりやすさやわかりづらさはあったものの、やはり完全に一人で知らない場所を歩くことにはかなりの難しさがあるということです。これらのアプリも活用しながら、これまで以上に歩くことに慣れていきたいです。それと、ここまで書いておいてあれですが、これらのアプリが使える範囲には限界があります。恥ずかしがらずに、周りの人に聞いてみることもやはり大切だと思います。以上です。

近況報告

5月以来、近況報告的なものをかけていなかったので、ざっとまとめてみようと思います。

東京に行った

夏休みには、1 週刊近く東京に行っていました。Twitterのフォロワーの人たちと、レインボーブリッジを歩いたり、秋葉原を散策したり、電子工作をしたりしました。中でも、以前から行ってみたいと思っていた銀座周辺や六本木、渋谷周辺を散策したのがとても印象に残っています。
特に渋谷周辺は、幼いころに東京の病院に通うためによく歩いていて、当時都心に対する憧れのようなものをすごく感じた場所でした。なので、東京に行ったら改めて歩いてみたいと思っていました。実際に歩いてみると、うまくは説明できないのですが、渋谷のイメージは当時の記憶とはかなり違っていました。そもそも病院に通っていたのが10年以上も前の話なので、仕方ないことだと思います。ただ、当時感じた都心の街に対する衝撃や憧れのようなものを感じられず、少し寂しい気持ちになりました。

フェリーで北海道へ

シルバーウィーク期間中には、フェリーで北海道に行ってきました。フェリーに乗るのは初めてでした。移動中の天気も良く、揺れをほとんど感じずとても快適に移動できました。
北海道では、ジンギスカンを食べたり、札幌市内を散策したりしてました。湿度も低く、昼間の気温も20度前後だったので、とても過ごしやすかったです。フェリーに乗れることもめったにないので、とても貴重な経験になりました。

CTF for ビギナーズに参加した

10 月3 日には、滋賀県で行われた CTF for ビギナーズ 2015 滋賀に参加してきました。ctf4bについては以前エントリーを書いたのでここでは割愛します。
CTF for ビギナーズ 2015 滋賀に参加してきた - notepad.exe

まとめ

ということでなんとなくまとめてみました。5 月のエントリーでは、単独での行動範囲を広げたいというようなことを書いていた気がします。入学当初と比べると、少しづつ行動範囲は広がってきていると思います。ただ、そんな中で、こういったことはもっと以前からやっておくべきだったと思える場面も増えてきました。後悔したところでどうしようもないので、受験に備えつつ、さらに行動範囲を広げていきたいです。

CTF for ビギナーズ 2015 滋賀に参加してきた

記事を書くのが遅くなってしまいましたが、10月3日に立命館大学びわこ・くさつキャンパスで開催された CTF for ビギナーズ 2015 滋賀に参加してきたので、その時のことをなんとなくまとめてみようかなと思います。イベントのまとめというより、当日の日記的なものになってしまいそう…
CTF for ビギナーズ 2015 滋賀 - CTF for ビギナーズ | Doorkeeper

会場へ

会場までは、京都駅で@emaxserさんと待ち合わせをして一緒に向かいました。イベントの帰りにも京都駅のバスターミナルまで連れて行ってくれました。本当にありがとうございました!

勉強会の内容

CTFとは?

CTFの概要や、情報倫理に関する話がありました。情報倫理に関しては、関係する法律や、脆弱性の報告で気を付けることなどが話されました。

バイナリ講義

ファイルタイプを判定する file コマンドの説明や、IDA を使った解析についての具体的な話を聞くことができました。

ネットワーク講義

ネットワークについて勉強していくうえで必要になるパケットやプロトコルに関する話と、具体的にCTFで出題されるネットワーク問題についての話がありました。

感想

まず、僕がまともな環境を整えられなかったにもかかわらず、運営の方々のおかげで、問題なく資料を読むことができました。本当にありがとうございました。
それと、CTFって項目が建てられるくらいのことができなかったのがつらいです。完全な知識不足ですね…Web 問題とか知識があれば多少解けたような気がします。
CTFをスクリーンリーダーユーザーがどこまでできるのかとても気になっていたのですが、僕の印象では上にも書いたように、簡単な Web 問題は特別なツールを使わずに解けるので、知識があればスクリーンリーダーユーザーでも問題なく解けると思います。
バイナリ問題は、簡単なものなら環境次第でターミナルを読ませたりして解けると思います。ここら辺のことはこれから手元の環境でいろいろと試してみようかなと思ってます。
ネットワーク問題は、パケットを眺めるのがかなり難しいので、上の二つと比べてかなり解くのは難しくなると思います

ということでざっとまとめてみました。全体を通してとても勉強になりました。

最近流行りの定額制音楽配信サービスを比較してみた

最近になって、 Apple Music や AWA、 LINE MUSIC といった定額制音楽配信サービスが登場してきました。
僕は、これまで気になった曲があれば iTunes のプレビューを聞いてみたり、 YouTube で PV を見て曲の購入を考えていました。ただ、購入するか迷う曲や、購入してもそれほど聞かなくなってしまう曲がありました。
YouTube 上の音楽を連続再生してくれるようなアプリはいろいろとあるんですが、 VoiceOver での操作性が悪かったり、公式にアップロードされてない動画も結構あったりするので、微妙な印象でした。
そんなときに、定額制音楽配信サービスがいろいろと出てきたので、どんな感じなのか試してみようということになりました。
今回は、上に書いた Apple Music、 AWA、 LINE MUSIC の三つを比較してみたいと思います。 VoiceOver でのアプリの読み上げや、音質、扱っている曲について書いていこうと思います。

VoiceOver で読み上げるのか

面白そうな iOS アプリを見つけるとまず気になるのが VoiceOver での読み上げについてです。それぞれのメニューを読み上げてもタップできなかったり、そもそもメニューを全く読まなかったり、項目にラベルが設定されていないために「ボタン」とだけ読んだりと、いろいろと読み上げに関しての問題があることが多いです。
今回比較するサービスの中では、 Apple Music 以外はメニューを「ボタン」としか読まない部分がそれぞれあります。ただ、特に AWA は読まない部分についても予測を付けやすいので、割とすぐに使えるのではないかと思います。 Apple Music に関しては、 iOS に標準で組み込まれているので、読み上げに関しては全く問題ありません。

Apple Music

Apple Music は、先ほど書いたように VoiceOver での操作性がとてもいいです。標準の Music アプリと、 iTunes Store アプリを問題なく使えれば、すぐに使うことができると思います。
音質に関しては、ビットレートが 256 kbps 固定なので、違和感なく聞くことができました。扱われてる曲に関しては、いろいろなところにも書かれてますが、洋楽が多い印象です。僕は洋楽も時々聞くので、おすすめのプレーリストによさげな洋楽がいろいろと入っていたので感動しました。

AWA

AWA はトレンドが表示されているトップ画面からメニューの画面に移るボタンなどが VoiceOver で読み上げられなかったりします。ただ、メニュー一覧は、トレンドの 100 位のところから右にスワイプすると読み上げる「ボタン」という項目をダブルタップで移動できます。
音質に関しては、ビットレートを下げても思った以上の音質で聞くことができて驚きました。個人的な印象ですが、 iPhone に付属のイヤホンで曲を聞く分には、 128 kbps あれば十分だと思います。かなり広いジャンルの曲が扱われていて、最近の曲だけでなく、懐かしい曲も多く聞くことができます。

LINE MUSIC

LINE MUSIC は、 VoiceOver での操作性はあまりよくありません。「ボタン」と読み上げる項目がかなりあります。ただ、それぞれの項目がタップできないということはないので、なんとなくで使うことができます。
音質は、標準では回線速度に合わせて自動で調節されるようになっており、回線の状況によっては、音質の悪さを感じることもありました。扱われている曲は、最近の J-POP や日本で流行っている洋楽などが多い印象です。

結論

LINE MUSIC の説明がかなり適当になってしまったことからもわかると思うんですが、個人的な結論としては、 Apple Music と AWA を組み合わせて使うのがベストかなという感じです。